――羅生門
うちに水子は置かれ行き 骸図の中捨てらるる
腐したる血をぞ乳となし 腐したる肉ぞ食とする
幾年月ぞ過ぎ行けば うつつにあらざるものとなり
人肉喰らう あやかしと
人喰い 人喰い 鬼般若
指折り数え 人を喰う
ひとり ふたり もうひとり
喰っても喰っても満たされぬ
その身は若き香を被り 時を重ねて成長す
されどもそれは鬼般若 人の心は朽ち果てり
ひとの温み血欲すれど 人の心 朽ちたれば
ただ肉のみが 糧となる
ただ憎のみが 糧となる
人喰い 人喰い 鬼般若
指折り数え 臓を喰う
ひとつ ふたつ もうひとつ
全て喰えれば満足と
――彼の一族に呪いあれ
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